- ホーム
- 建設業の経営・業務効率化など, 建設業界NEWS, 資格・実務経験
- 建設キャリアップシステム(CCUS)~現場の視点~
建設キャリアップシステム(CCUS)~現場の視点~
こんにちは!行政書士安立啓事務所ペンキ書士アダチです。
前回は建設キャリアアップシステム(CCUS 以下CCUSと表記します)の概要等についてお話ししました。
今回は、実際の現場に置いてどのように使用されているのか、今後どうなっていくかについてお話していきたいと思います。
前回の記事でもお伝えしましたが、CCUSを利用することによって、従来紙面で行っていた現場での管理業務が楽になることが考えられます。
具体的に言うと、技術者、下請業者の情報、元請の情報等がデータ化されているため、それを利用することによって管理の簡易化を実現しています。
では、それぞれの立場での利用方法の流れををお伝えいたします。
技能者
- CCUSへ登録(所属事業者との関連付け)→発行されたカードを現場のカードリーダにタッチ →現場ごとの就労記録が蓄積 →これまでの経験が見える化
下請け業者
- 事業者登録 →施工体制への下請け事業者の登録 →現場作業員一覧への技能者登録
元請業者
- 事業者登録 →下請業者へCCUSの登録を促す →工事現場をCCUSへ登録 →CCUSを利用して、現場に入る全業者を施工体制台帳へ登録 →現場の運用
大まかに説明すると各立場の流れは、以上のような形になります。
前回も含めて、CCUSのメリットや理想を述べてまいりましが、現段階では計画通りには進んでいないようですね。
- 現場によってはカードリーダを設置できていない
- 技能者として登録してあるが、元請が登録等を行っていないために現場で使用することができない
- せっかくCCUSに登録して現場にカードリーダーが備えられていても、新規入場の際などに改めて紙で書類を提出させられた。
なんて声も聞きました。
そもそもデジタルで現場管理などを行い就労履歴が見える化しただけで、それがそのまま待遇改善につながるなんてのは考えが甘すぎるでしょ!?
アダチも塗装職人を10年以上やっていたのでよ~く分かりますが、
- 職人が稼ぐにはやはり腕でしょ!?
- それと不要な値切り、ダンピング
- お金がうまく回っていくような仕組み
デジタル化も大事だけど、これらの対策ももっと力入れて進めてほしいです!
そして国は建退共との連携も重要視しているようです。
「職人の福利厚生を充実させるための建退共」
と言ってますが、正直利率も良くないみたいだし、もっと割のいい制度は建退共じゃなくても他にもいろいろあるし。
建退共についてはここでは詳細は触れませんが、アダチ個人の意見としては、建退共の押しつけは早々に辞めてもらいたいです。
賛否両論あるかと思いますが、政府は令和5年に公共工事だけでなく民間工事にもCCUSを活用するという流れが出てきています。
実際に、カードリーダが置けない現場では電話やスマホからの確認を利用する試みや、カードにポイントを不随させ現場の自動販売機でそれらを利用できるような実験も行われています。
ここまで来たら制度の縮小は無いでしょうから、稼働が増えることでデメリットの解消につながり、より便利な制度に成長していくことを期待していますよ!?
前回今回と2回に分けてCCUSについて記事を書きました。
まだまだ、この制度も発展途上であり問題点も多く孕んでいますが、新しい情報が出てきましたら随時発信していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本日もご安全に!
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。