建設業許可がとりやすくなる?建設業法が法律制定以来の大改正!!
おはようございます!
職人上がりの行政書士 ペンキ書士アダチです。
今回は建設業界にとっても大きなニュース、建設業法の改正についてお伝えいたします。
すでに建設業許可を持っている会社さんも、これから許可を取ろうとする会社さんにも影響は広範囲に。
ご覧ください。
どんな点が改正される?
現在の建設業界には様々な問題があふれています。
国土交通省は、様々な問題を次の3つの様に大きく分けて、法改正によって問題解決していこうとしています。
ただ今回の法改正では、大枠が決まっただけで、細かいところについてはこれから省令などで決めていくところ。
よってアダチの勝手な予測なども含まれているかもしれませんが、そこはご了承ください。
1.建設業の働き方改革
中央建設業審議会が工期に関する基準を作成・勧告
中央建設業審議会とは、簡単に言うと、建設業に詳しい学者さんなどお偉いさんが集まる会で、国交省の相談相手みたいな感じ。
この名前は特別覚える必要もないでしょう。
これまで建設工事の工期が短いおかげで建設職人は
休みが少ない
勤務時間が長い
という状態が当たり前の状況となっていました。
このご時世、労働環境の悪い仕事は若者には敬遠されがち。
このままで若者が業界に入ってこないとマズいぞ!
ということで、建設業法でも労働環境の改善をしていこうというものです。
著しく短い工期による請負契約の締結禁止
現在の建設業法でも、建設工事は請負契約書を作成しなければいけないという条文があります。
請負金額や工期など、記載するべき内容も法律で決められていました。
今回の改正で、
「工事を施工しない日又は時間帯の定めをするときは、その内容」
というのも契約書の中に盛り込みましょうと。
現場終了時間・休日をはっきり予定に組んで、なおかつ短すぎる工期はダメだよ!と。
こんなことは前から分かっちゃいるんだけど、工期設定は適切になるんでしょうか・・・
特に民間工事の方は難しそうな気がしますが。
社会保険への加入を許可要件化
今までは強制適用の業者(全法人、従業員が5名以上の個人事業者)でも、社会保険未加入でもとりあえず建設業許可を取ることはできました。
その後に年金事務所から、社保加入の催促は来ることにはなっていましたが。
それが、強制適用の事業者は社会保険に加入していないと新規許可申請、または更新許可申請ができなくなりました。
これも大きな改正に思えますが、本来加入していなければいけないものなので、当たり前と言えばそれまでですよね。
2.現場の生産性向上
工事現場の技術者に関する規制の合理化
現場の技術者についてはこちらも参考にしてください。
主任技術者と監理技術者。それに専任技術者って紛らわしすぎ(怒)
最近の技術者不足で、現場に専任しなければいけない技術者も不足がち。
一定の条件を満たせば、現場の兼任も可能となるそうです。
兼任する技術者は監理する現場が増えて大変そうだけど・・・
下請代金のうち労務費相当分は現金払い
労務費相当分は現金払いってめんどくさいこと言うより、支払いサイトを全国全業者一律にすれば簡単に解決できそうな気がするが。
資材製造者に対する改善勧告・命令
最近も免震ゴムか何かで問題がありましたね。
むしろ今まで資材製造業者に対する罰則はどんなだったんだろ?
債務不履行による損害賠償などはあっても、建設業法による罰則はなかったかもしれません。
3.持続可能な事業環境の確保
経営業務管理責任者(経管)に関する規制の合理化
我々行政書士からしても、ここの改正が一番興味がある箇所でしょう。
建設業許可のご相談があって、要件を満たさずに諦める一番のパターンが経営経験の不足。
ここが緩和されるとなると、今まで経営経験不足で諦めていた業者さんも一斉に動き出すんじゃないでしょうか?
ただ、単に緩和しただけでは、経営能力の不足している業者にも許可を与えてしまうことに。
緩和はするけどどの様に経営能力を担保するのか?
ここについては詳細はまだ決まっていないので、これからの発表を待ちましょう。
事前許可の手続きにより円滑に事業承継できる仕組みの構築
建設業法に、建設業許可の相続について新たに記載されました。
これも↑の経管の問題と同じで、後継者不足の問題が顕著になってきたため。
これまでより許可の引継ぎがスムーズにできるようになると思われます。
いつから施行される?
さて、ここまで大きく法改正がされるとわれわれ行政書士も、そして建設業者さんたちも慌てることが多くあるんじゃないでしょうか。
法律施行は、公布の日から1年半以内ということです。
新しい情報が入り次第こちらからも報告しますので、これからも行政書士安立啓事務所のHPをよろしくお願いいたします!
最後までお読みいただきありがとうございました、今日も一日ご安全に!
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。